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不登校と医療について

不登校をひとくくりにして話題にするのは難しい。

特に、不登校の子どもに対して、通院・入院をすすめるかどうか、

通院・入院をすすめた方がいいかどうかはひとりひとり違うと思います。

 

病院にいくことがプラスにならない要素もあります。

 

子どもは親の「動かそうとしている思い」 「治そうとしている思い」に敏感です。

「いまのままじゃダメだよ」とコトバにはしていなくても、

親の表情・親の行動から感じています。

 

私は子どもは親の思いの通りに育っていく・・ように思っています。

「このままじゃダメだ」と思っていると、

親の思いの通りのダメな子どもに育っていく。

「このままでもいいじゃないか」

「学校に行かない生き方もありだね」という親の受容的な思いが大切だと思います。

 

でも、それには時間がかかるもの。

あせってもしょうがない。

人のココロは簡単には変えられないもの。

 

ずいぶん前に

不登校の小学生を入院させるかどうかで迷っていたお母さんから

電話をもらったがありました。

 

私は入院させることには反対しました。

それは子どもを入院させたことで親子の関係が崩れ、

その修復にとても時間がかかったケースをいくつも経験したからです。

子どもにとっては、「病院にすてられた」という思いがぬぐえないんですね。

 

結局、そのお母さんからは

「この子といっしょにいると、私がだめになってしまいそうで・・」と

泣きながら、入院させたことを告げる電話が最後になりました。

電話だけの関係だったけど、別のアプローチの仕方はなかったのかと

いまさらに思います。

 

「親には私のことを受け止めてほしい」

「でも、ちょっとぐらい認めてもらってもうれしくない」

「親にはたくさんたくさん、私のいいところを探してほしい」

二十歳をすぎた、ひきこもりの若者のつぶやきが忘れられません。

2013年9月17日

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