スローラーナーの不登校
今日のテーマはスローラーナーの不登校です。
発達障がいは発達に凸凹があることで、
得意なことは得意でも、苦手なことは非常に苦手。
その差が極端な状態の人を指しています。
その中でも、学習障がいは、
計算は得意だけれども、文章の読み書きが出来ないとか、
文章の読み書きは苦手ではなく、作文も嫌いではないけれど、
計算は苦手で、繰り上がりの計算が手を使わないとできないなど、
学習面に極端な凸凹がある状態を指しています。
それに対して知的障がいは、発達に偏りがあるのではなく、
全体として遅れのある状態で、
判断の基準として知能指数が用いられています。
知能指数が70以下の場合に知的障害と判断され、
知能指数が70~85にある場合には、知的障がいとは認定されず、
グレーゾーンとか、ボーダーと呼ばれることがあります。
子どもたちの中には、
発達障がい、知的障がいがあるわけではないけれど、
学習の積み重ねが難しいケースがあります。
それがグレーゾーンの子どもたちなんですね。
グレーゾーンの子どもは、学習の積み重ねがゆっくりであったり、
つまずきやすかったりするために、
スローラーナーとも呼ばれることがあります。
スローラーナーの子どもたちは
自分の学習の進み方をまわりの子どもたちと比較し、
また、まわりの子どもや大人たちから比較されることによって、
自信をなくし、自己不全感を高めていきます。
スローラーナーの子どもたちが不登校になるのは、
その自己不全感を背景に、
自分なりに努力しても結果が伴わない時の
燃え尽き状態が具体的なきっかけになることがあります。
中3まで運動系の部活に在籍していたある生徒。
いっしょうけんめい練習にも出ていたのに、
一度も公式戦には出られませんでした。
夏の総体が終わり、部活の練習もなくなったころ、
そろそろ卒業後の進路を決める時期になりました。
「いまのままでは、高校への進学は難しい」
担任の先生のその言葉を聞いて、
伸びきったゴムが切れるように学校に行けなくなりました。
部活でも、学習面でも、その子なりに努力していたのに、
成果があらわれなかった。
そこから、不登校になり、引きこもりになっていきました。
次回は「スローラーナーの不登校への対処法」について
書いてみたいと思います。
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2014年6月24日 | コメント/トラックバック(0) |
カテゴリー:不登校の部屋