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発達に遅れのある子どもの「読む」について

ことばには、読む・書く・話す・聞くの4つの要素があると

昨日の投稿で書きました。

 

今日はその中で「読む」について書いてみたいと思います。

 

「読む」とは視覚的刺激を頭に取り込むこと。

ここでは「読む」=「音読」とは考えていません。

音読は読む行為のひとつの形です。

 

発達に遅れがある子どもの場合でも、

文字を音に変換する作業、

いわゆる音読は苦手ではないことも多いです。

逆にとても上手に音読することもあります。

でも、内容の理解ということになると・・ちょっと難しい。

 

「これだけ上手に音読できるのに、なんで意味がわからないの?」

お父さん、お母さんはそんな思いをもつこともあります。

 

特に発達障がいのある子どもの場合には、

「文字を音に変換すること」と「内容を理解する」は

まったく別なもので、

かれらの脳は同時に二つのことを処理することには向いていません。

これはかられの脳の働きの特性なのです。

だから、上手に音読しても、意味は分かっていないということが

おこります。

 

また、書いてある文字を読むことができても、

書かれていることを具体的なイメージに置き換えることが苦手です。

 

自閉症スペクトラムの子どもには三つ組の障害があると言われます。

コミュニケーションの障害、社会性の障害、想像力の障害の三つです。

 

この「具体的なイメージに置き換えることが苦手」ということも

想像力の障害の一部で、これもかられの脳の働きの特性なのです。

 

ですから、子どもたちにしてほしいことがある場合には、

ことば(音声言語)よりは文字、

文字よりは写真・イラストなど直接イメージしやすいものを

使うことのほうが有効です。

そこに視覚支援の大きな意味があるんですね。

 

つづきは、また今度!

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