障がい者二十歳の写真展プロジェクト
【趣意書】
日本では二十歳で成人になり、さまざまな権利を得て、義務を負うことになります。
二十歳は大きな節目。障がいのある人にとっての「二十歳」を考えてみたいと思う
のです。
私の長女は重度の知的障がいがあります。睡眠障がいもあったので、就学前の子育
ては大変でした。養護学校の高等部にいたころ、二十歳になったら、「写真だけで
も撮りたいね」と夫婦で話していました。でも、結局そんな機会を作ることもでき
ずに、現在26歳になっています。障がいのある子どもを育てる家庭ではこのような
ケースは少なくありません。
障がいのある人にとって「二十歳」とはどんな年齢なのでしょう。一般的には、二
十歳は自立に向かう年齢です。でも、障がいのある人の場合には「自立」だけが目
標ではありません。障がいのある人の「二十歳」を考える時、それは本人だけでは
なく、家族にとっての意味を考えてみる必要があると思います。
子どもに障がいのある場合、子育てにはかなりのエネルギーが必要です。振り返っ
てみると、私も必死で子育てをしてきたように思います。障がいのある人にとって
の「二十歳」には、本人だけでなく、その家族の20年間のドラマがあります。
今回、「障がいのある人の二十歳」をキーワードに写真展を開催することになりま
した。今年二十歳になった人は、家族とともに20年間を振り返る写真展にしたい。
すでに二十歳を過ぎている人は、二十歳から今日までを振り返る写真展にしたい。
ひとりひとりの苦しみや悲しみ、喜びや楽しみを振り返り、これからの人生のエネ
ルギーにしたいと考えています。
人はだれでも、だれかに支えられて生きています。支えられることは悪いことでは
ない。でも、支えられた分だけ、ありがとうの思いは伝えたい。
「障がい者二十歳の写真展」は支えるものも支えられるものも今日までを振り返り、
お互いにありがとうを伝え合うイベントです。
この趣旨にご賛同いただけたら、スペース海ホームページよりお問い合わせください。
プロのカメラマンによる撮影会が予定されています。
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2011年4月14日 | コメントは受け付けていません。 |
カテゴリー:スペース海